こんにちは。
今日も一緒に旅する
旅行ブロガーの ソズです。
中国旅行に行ってみると、
じわっと不思議に感じる文化があるんです。
それが、熱いお湯。
暑い日でも温かい水を飲んでいる人が多いですし、
列車やホテルでもお湯を気軽に見かけます。
しかも中国では、体調を崩したときや
なんとなく調子が悪いときに
「お湯をたくさん飲んで」と言われることが本当に多いそうです。
日本でも風邪をひいたら
温かいものを飲んでねと言うことはありますが、
それよりずっと日常に根づいている印象です。
では中国では、どうしてこんなに
お湯をよく飲むようになったのでしょうか。

1. もともと大事だったのは「熱い水」より「沸かした水」
中国の温水文化を理解するうえで、
ひとつ知っておくとわかりやすいことがあります。
それは最初から人々が
熱い温度そのものを好んでいたというより、
水を沸かして飲む習慣のほうが先に広まったということです。
20世紀初頭の中国では、
コレラや腸チフスのような水系感染症を防ぐために、
水は沸かして飲みましょうと呼びかける
公衆衛生キャンペーンが続いていました。

1930年代には、
「沸かした水を飲もう」という生活習慣そのものが
政府のキャンペーンを通して広く浸透したともいわれています。
一度水を沸かしてから
魔法瓶に入れて一日中飲むようになり、
自然と温かい水や常温に近い水を飲むことが
日常になっていったわけです。
つまり、 熱いから飲むというよりは、
沸かした水を飲む文化から
始まったと考えると、すっと理解しやすいです。

2. 中国の伝統的な健康観も影響しています
そこに中国ならではの伝統的な健康観も
重なっています。
中医学では昔から、
体のバランスや消化の面から見て、
冷たい食べ物や飲み物より
温かいもののほうが体にやさしいという考え方がありました。
そのため今でも中国では、
お腹が痛いときや
風邪をひいたとき、
なんとなく体調が悪いと言うと
「多喝热水」
duō hē rè shuǐ
つまり
「お湯をたくさん飲んで」
という言葉をよく耳にします。

日本でいう
「温かくして、ゆっくり休んでね」くらいの感覚で、
相手を気づかうひと言として
使われることも多いようです。
もちろん、すべての中国人が
冷たい水を嫌うわけではありません。
最近の若い世代は
アイスドリンクもごく普通に楽しんでいます。

3. だから中国ではお湯が身近です
こうした文化が長く続いてきたことで、
中国では今でもお湯を
すぐに手に入れられる環境がしっかり整っています。
さらに浄水器のある場所や食堂でも、
冷たい水より常温やぬるめの水のほうがずっと多いです。
とくに中国で列車に乗ると、
車両に給湯器が備えられていることがよくあります。
マイカップや魔法瓶にお湯を入れて飲んだり、
カップ麺を作るのに使ったりもします。

ホテルでも電気ケトルが置かれていることが多く、
家やオフィスでも
魔法瓶や給湯器を使う光景は
かなりおなじみです。
だから中国旅行をしていて、
「どうしてお湯はこんなに簡単に手に入るのに、
冷たい水は別で買わないといけないんだろう?」
と感じたことがある方は、
こうした生活文化が背景にあると思えば納得しやすいはずです。

4. 中国 温水文化は今も続いている?
面白いのは、これが単なる
昔の習慣で終わっていないということです。
水を沸かして飲む生活習慣が
家庭の中で受け継がれてきて、
学校や職場、列車のような場所でも
お湯を簡単に手に入れられる環境があるので、
今もごく自然に残っているんですね。

最近では海外でも
中国式の暮らし方を試してみるコンテンツが人気で、
温かい水やクコ茶を飲む様子まで
中国を代表する生活文化のひとつとして紹介されているそうです。
もちろん中国でも最近は、
アイスアメリカーノや冷たい飲み物を
たくさん飲む人が増えているので、
「中国の人は必ずお湯しか飲まない」と
思う必要はありません。
ただ、
沸かした水の文化+健康への意識+生活環境が重なり合って、
今でも温かい水のほうがずっと自然なものとして
文化に残っている、と考えるとわかりやすいです。

中国旅行で、
列車やホテルに給湯器を見つけたら、
「だからここにはお湯があるんだ」と
ちょっとした豆知識として思い出してみてください。
ありがとうございました。
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